blog

michi suwa

雨、モンドリアン

雨の日。モンドリアン展へ行った。

新宿の西口にはどうやって行くのだったろうと、前日から頭の中で構内図を回してたけれど、結局よく分からないまま、乗り換え間違えたり、遅延があったりして、予定通りではない電車に乗って新宿へ向かった。途中、相鉄線直通の埼京線というものがあることを知った。あの横浜駅の端っこから出てる極めてローカルなローカル線と、新宿や渋谷に埼玉県民を運ぶ大仕事を一手に引き受けてる力持ちが全く結び付かない。新宿駅は、ホームより上に行ったら南口に出てしまうことだけは分かったから、とりあえず下がった。見たことの無い地下通路に出て、西口の文字を追って行くと、見覚えのあるロータリーがあった。タクシーの列の向こうに新宿の目もちゃんと見えた。

モンドリアン展はとてもいい展覧会だった。モンドリアンがしきりに精神、感情と言った意味が少し分かった。初期の風景画がまとまった数見られて、それらも素晴らしかったし、デステル時代に対立したとされてる(作家同士の関係はキャプションに書けるほど単純じゃないはず)作家の作品が何点か出ていたのも良くて、モンドリアンが許容出来なかった点を具体的に見ることが出来る。通俗化した形態の還元のプロセスのお話に回収せずに、ちゃんと見せてもらえたことだけとっても実りあるモンドリアン体験。

帰り道は行きより少しスムーズにいった。ロータリーの傍、鳩の雨宿りがかわいい。邪魔にならない角で固まっていた。

f:id:michi11_30:20210604223948j:image