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michi suwa

タイトルなし

晴。

局所的な痛みはあるが、身体は軽い。

息子は今日も元気に登園。笑顔で走っていた。ランニングを見届けて、園舎へ。麦茶を作る為に麦の穂から粒を取る作業。麦の山を囲んで、人の子供をあやしつつ、おしゃべりしながら延々と麦の粒を落とす。女は目と口と手を同時に動かし続けるのに長けてると改めて思う。

昼に家に戻り、家事を片付けてお迎えへ。息子は帰ろうとしない。結局16時過ぎまで公園にいた。スーパーに寄って家に帰り着くと、息子は眠っていた。

夜中、もの凄い雨の音で目が覚めた。

映画

晴。

昨日よりも体は軽い。

息子を幼稚園に送る。いつもなら、朝のランニングは手をつないでくれる人を待ってから走り始める息子。今日はひとりで走っていた。

息子を見送ってから、伊勢佐木町の映画館へ。ビクトル・エリセの『ミツバチのささやき』と『エル・スール』を通しで見た。何度も見ている作品だが、劇場で見るのはこれが初めて。ひとつひとつの場面に見入り、ゆっくりと咀嚼する。至福の時間。

映画をもっと見たくなりTSUTAYAに寄る。5本も借りて果たして見られるか。

そのままお迎えへ。息子は、もう遅れることなく、みんなと一緒に帰ってこられるようになった。子どもたちが帰ってきた後、しばらく園長と保護者で話す。

クリーニング屋に出していた冬物のコート類を受け取って、家に戻った。風呂に入ってから夕食。息子は夕食を終えるとすぐに寝た。19時過ぎ就寝。

アトリエで作業しながら、エドワード・ヤン作品を1本見た。なるほど、これは見るべき。ゴッドファーザーが重なる。

不調

晴。

体が不調。関節の腫れ痛みは一日中消えなかった。倦怠感。

息子を送った後、そのままリウマチ科受診の予定だったが、途中で電車を乗り過ごしてしまい、予約の時間に間に合わなくなる。行く気力が失せてしまう。電話で今日は受診しないこと、生物学的製剤を続けるかを悩んでいることを看護師に伝えた。途中で本屋に寄り、昼食を済ませ、家に戻った。買った本を読みながら横になる。洗濯と掃除をしてお迎えの時間になった。

幼稚園ではプール開きだったよう。息子はプールには入らず、木馬に乗って遊んでいたらしい。スーパーに寄って家に帰ると、息子は珍しく昼寝した。息子が寝ている間に夕食と明日の弁当の下ごしらえ。目を覚ました息子と夕食を食べ、風呂に入って、布団に入ると、そのまま一緒に眠ってしまった。

停電

晴。

起き抜けの漢方薬はまだ慣れない。この苦味が何ともないと思える日がいつか来るだろうか。

夫は二階の残りの床塗りをする。私と息子はエリック・カール展を見に世田谷美術館へ。田園調布駅からバスに乗って砧公園へ。美術館の入り口までの舗装された道は木陰になっていて涼しい。木陰を作っている木立の裾向こうの芝生は陽の眩しさで黄金色に見える。子どもたちが遊ぶ影が黄金色をかき混ぜ、眩しさを増幅させていた。視線を遠くに延ばすとすぐに空にぶつかる起伏の多い横浜の公園と違い、この木陰の先の黄金色が何処まで続いているのか見当がつかない。黄金色から道に走り出てくる子どもや自転車が、いったい何処から来て何処へ行くのか、地形の支配のない場所の無限性に不安になる。美術館の中ははらぺこあおむしのファンの親子連れでごった返していた。息子もあおむしくんの美術館と言って楽しみにしていたが、人混みにすっかり気持ちを削がれ、入ってものの数分で外に出たいと言い出す。仕方なく、スポットライトに照らされた壁づたいに並ぶ黒い人垣の背後を、展示の順路通りに足早に通り過ぎ、出口に到着。ホッとした様子の息子を二階の常設エリアに誘って、人の疎らな展示室でしばらく過ごした。私はそもそも常設エリアが目当てだったので、ありがたいと言えばありがたい。

美術館を出て、大学時代からの友人宅へ。2年ぶり2度目の訪問。息子はおぼろげに覚えているのか、リラックスした様子で遊んでいた。

家に帰ると夫が夕食を用意してくれていた。夕食を食べて、夫と風呂に入った息子を寝かしつける。息子が眠ったと思うとすぐ、突然灯りが消えた。夫がブレーカーを見たが落ちていない。どうやら停電したらしいことが窓の外の近所の人の話し声からわかった。ろうそくに火をつけて、息子を挟んで横になり、事態が動くのをただ待った。すぐに戻るだろう楽観しながらも、もしかすると何日も続くかもしれないという思いも拭えず、昼間の公園で感じた平らな不安を思い出していた。川の字に横になったまま、今日の息子の様子を夫に話していると、灯りがついて、エアコンや冷蔵庫がブーンと鳴り出した。

自由ヶ丘

晴。

出校日の次の朝はキツい。息子もゆっくり寝ていてくれて、8時半頃に一緒に布団を出た。夫が昼過ぎまでいてくれたので、とにかくダラダラと過ごす。15時近くになってようやく体調が回復したので、息子と自由ヶ丘へ向かった。gallery21yo-jへ。深い森の中に入っていくような展示。息子にも何が見えるか尋ねると色々返ってくる。来慣れた場所なのもあって、息子は機嫌よく付き合ってくれた。帰りはパン屋に寄って、九品仏緑道を通って踏切見物。紫陽花が咲き初めていた。花はこれからだが、葉の緑は今が一番綺麗なのかもしれない。最寄り駅に着くと、もう18時をまわっている。息子は家に着く前に自転車の上で眠ってしまった。

 

出校日

雨。

久しぶりにまとまった雨。

起きてすぐ、漢方の煎じ薬と粉薬を吞んだ。強烈に苦い。息子はよく寝ていて、私が家を出るときになっても起きなかった。夫に後を頼んで家を出る。

大学の最寄りの駅に着いて、バスに乗ると雨は一層強くなった。アトリエをまわって制作している学生と話す。夕方から研究室の同じグループの教員と助手で新任の歓迎会。久しぶりの呑みの席。少し先に失礼して、帰途を急ぐ。母に帰ると連絡を入れると、息子は20時に寝たという。丸一日、目を覚ましている時間に会えなかったのはこれが初めてだろうか。

 

漢方医

雨のち晴。

小雨が降る少し肌寒い朝。息子は早くすっきりと目覚めた。昨日息子と行ったパン屋のパンで朝食。息子はジャムやクリームチーズをバターナイフでパンに塗って食べることが楽しい様子。食パンを3センチ角くらいに切って出すと、満腹になるまで黙々と塗っては食べを繰り返す。

小雨はやまないが、自転車で登園。体調を崩して休んでいる子が多いようだった。

息子を送った後、Hさんのお知り合いから紹介してもらった漢方医を訪ねた。このまま強い薬を身体に入れ続けることが不安になってきたこと、バイオ製剤の選択肢がもう残っていないこと、免疫抑制という方法自体に疑問が湧いてきたことなどが漢方医へ足を向かわせた。新薬を使う前に来ればすぐに治ったのにと言われる。方法は真逆だ。体温を上げ免疫を高めて、炎症を冷やす。その発想がなかったわけではないが、暴走する免疫を抑えることが近道だと思っていた。しかし、長く続けてはいけないのは確かだろう。漢方で、一時的に痛みは強く出るかもしれない。どう身体が反応するかわからない。新しい習慣を始めるのは楽しみでもあり、その高揚も含めて怖い。

帰り途中に上田和彦さんの個展を拝見する。まとまった数の仕事が見られて良かった。筆跡の網の層の間の時間に入れそうかと思うと不意打ちに合ったり、底を探るような時間に沈んだりする。共感する部分も多い。素晴らしい仕事を続けていられると改めて思う。

帰って息子と夕食。風呂に入れようとすると、もう眠たくて大荒れ。布団に入る頃にようやく落ち着く。明日は出校日でほとんど一緒にいてやれない。20時就寝。