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michi suwa

おかえり

1ヶ月以上空いてしまった。

若干、ブログ失語症気味に。息子が夏休みに入って、息子へ向かう言葉ばかり増えてきて、それを外からまた見返すと本気で悩んだり後悔したりする。それに忙しくて、なかなかここに言葉が残せない。

それでも日の終わりに言葉を手繰り寄せる時間をとりたい。そのためにここがあるから、また始めよう。

 

午前中は大学。前期最後の出校日。帰宅してから少し横になる。起きて少し制作。20時すぎ、息子が帰ってきた。幼稚園の先生や友達と二泊三日で福井の恐竜の旅。恐竜博物館へ行ったり発掘したり。疲れてはいるが、いい顔。おかえり。お土産話は止まらない。軽く食べて、風呂に入るとすぐに寝てしまった。

制作。

体調は良い。家の階段を片足ずつでなく登れるようになった。降りるのはまだ怖い。

梅雨

梅雨入り。

朝から晩まで降り続ける雨。

土曜日曜と息子と出かけたからか、身体がなかなか動かない。息子と夫が出かけた後少し休んでから、重い腰を上げて、アトリエ整理。思いの外、順調に片付いた。

息子のお迎えは同級生のお母さんが車を出してくれた。そのまま息子はお風呂と夕飯もいただいてしまった。ありがたい。

寝る前に少し咳をしていた。

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明日は青梅シロップを仕込む。

本江さん

本江邦夫先生の訃報。

色々思い出される。

学部4年生の時、本江先生のゼミをとった。ゼミ生は私を含めて3〜4人だった。大抵は先生の研究室で、ゼミ生が自作について話したり、取り上げたい話題を持ち寄ったりして、色んな話をした。先生とゼミ生と一緒に鎌倉や吉祥寺へ展覧会を見に行ったこともあった。アトリエで制作の手を止められず、ゼミに行かないでいると、先生から電話がかかってきた。だから、あの1年はほぼ毎週先生に会っていたと思う。子どものようなストレートさのある方だったから、誰からも慕われるといった先生像からは遠かったかもしれない。友人に何故あの先生のゼミをとっているのかと問われる事もあった。

先生が私を呼ぶ時、ちょっとふざけたイントネーションで、必ずフルネームで呼んだ。スワミチのワがやたら高い。去年、学内で十数年ぶりにお会いした時も、同じイントネーションでスワミチと呼んだ。

そんな先生は、ゼミの中で私が自作について発表した時、褒めてくださった。作品についての拙い説明を最後まで黙って聞いた後、あなたは既に作家だと言ってくれた。今思うと恥ずかしい酷い質のカラーコピーで作品を見せたのだが、こんなカラーコピーでもただごとではないのは分かると言ってくれた。この言葉がその後何年も私を支えた事は間違いない。

何かのキッカケで、父について先生が知った時、じゃあ褒められない、もっと頑張りなさいとおっしゃった。掌を返して急に褒める人はたくさん会ってきたが、先生は逆だった。それはそれで、ハハハと内心笑ったが、現実は先生のおっしゃった通りだ。

勝手に思い出を書き連ねる失礼を、どうかお許しください。

ご冥福をお祈りします。

 

トークを終えて

土曜日、アズマテイプロジェクトで行われたトーク、無事終わりました。来て下さった皆さん、呼んでくれた石井くん、ご一緒させて頂いた利部さん、大野さん、プロジェクト主催の東亭さん、ありがとうございました。

登るのか下りるのか、造形すること、時間、それぞれに向かい方が違って面白かった。

トークの後半、社会の中での制作の意味を問われる場面があった。作品を作ることで世界は変えられるか?と。私は変えられるかどうかはわからないが、作品を制作することが可能な世界を守りたいと答えた。そして、社会に適応することが困難な人が誰も殺さず生きられる世界があるとすれば、それは制作を続けることが可能な世界と近いのではと、付け加えた。もっと具体的な答えを期待されたのかもしれないが、そうとしか答えられなかった。

このトークが行われたちょうど同じ頃、どうしようもなく悲しい殺人事件が起こっていた。川崎の事件の余波であることは疑い無い。最も遠ざけなければならない結論を当事者に出させてしまった。自分は必要とされていない生きている意味がないと感じた時、子どもたちの姿や声を恨めしく感じる経験は私にもあるし、そうなってしまった人を間近で見てきた。この結論だけは出させてはいけなかったはず。

トークの次の日は息子の幼稚園のバザーだった。草の上を転げ回るかわいい子どもたち。利部さんの展示はPiazza del Paradiso、天使の歌声が響く天国の広場。いつ何時、自分もどうなるか分からないから、互いの秘めた狂気も当たり前に思える広場。小さな手を握り締めて、狂気を腹にしまって、作る場所。

最後に聞きたいのは、お母さんたちの笑い声。

トークのお知らせ

「 壁かけと床置きと 空間 」


利部志穂x大野綾子x諏訪未知
司会:石井琢郎(アズマテイプロジェクト)

 

2019/6/1 土曜日 15:00から

利部志穂展 Piazza del paradiso 展示会場にて
ちょっとお酒も飲みながら、
利部さんと大野さんと制作のこと話します!

 

会場:アズマテイプロジェクト
横浜市中区長者町7丁目112番 伊勢佐木町センタービル3F
* 伊勢佐木町ドン・キホーテの向かいのビル。つけ麺大王の横、緑の階段から

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